1月の花 さくらそう
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さくら草の名は、花が桜によく似ていることからきています。我が国はもとより広く北半球、
各国の山野に自生してそての品種は大変多い。わが国原産のさくら草は単に「さくら草」といい外国産は「西洋さくら草」と呼んではつきり区別されています。さくら草は北海道南部、本州、四国、九州の河川沿岸の流域、山間の低温地に自生する多年草です。東京の北東側を流れる荒川の原野には、かって上流から流れついて繁殖したといわれる自生地があり、江戸時代の中頃からいろいろと品種改良されて、さまざまな花変わりを選び出し、日本の代表的園芸草花に育てあげてきました。花形、咲き方、花色、葉形の変化に富み、一時は五百数十種類にもなった事がありましたが、その後有為轉変を経て、現在で三百余種が栽培されています。鉢植えをされた市販品は温室育ちなので一月頃から、咲いていますが、自然では三月初めに芽を出し、四月中旬から五月にかけて花盛りとなります。
野生種は淡紅色ですが、園芸品種に、白桃紅紫絞りの色変わりや、弁先がこまかく切れたもの、さくら草なのに梅花状のものなど愛好家たちによって育
てられています。
花後は六月ごろまで育ち、梅雨明けとともに葉が枯れて根株は翌春まで休眠します。鉢植えのものは花が終わったらつみとり、根元に培養を増やしてやり、夏は半日陰に置き、乾燥しないようにしてやると、翌年よい芽が出る。現在、埼玉県浦和市田島ヶ原のさくら草自生地は、特別天然記念物に指定(昭和二十七年三月)されてぃます。JR浦和駅から車で十五分位、荒川の河川敷の雑草のなかに交じって生えています。全国でも自生地として残っている所はここだけでしよう。
印度ヒマラヤの山すそで出合つたさくら草も日本のさくら草とまったく同じものでした。西洋種にプリムラマラコイデス、プリムラオプコニカ、プリムラポリアニタ、プリムラシネンシス等々。
(第九号)1998年2月